電力需給逼迫に伴う発電要請

電力需給逼迫が問題となっています。

電力広域的運営推進機関(広域機関)は、各電力会社へ発電要請を出しました。

2016年に電力小売自由化に伴い2015年に広域機関が発足されたから初めての事象。

原油価格は、新型コロナの影響で、一時20ドルを下回ったが6月以降は40ドル程度まで回復。

コロナの影響で石油卸各社の上期業績は低迷したが、今回の発電所への発電要請により石油の需要増加が見込まれる。3Qの回復に加え、今回の事象で4Qの業績は更に改善する可能性があります。

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図 原油価格推移 出典:新電力ネット

原油価格の推移(WTI/ブレント/ドバイ/OPECバスケット)|新電力ネット

 逆に小売電気事業者は、電力卸取引市場価格高騰により事業存続にも影響が出るレベルの事象であり、結局取引量が縮小した場合にウリ側の発電事業者や燃料事業者がメリットを享受する歪な市場構造となっています。中長期的には小売電気事業者間の公正な競争が阻まれるため、消費者のメリットが損なわれることも想定されます。歪んだ市場構造の改善が求められています。