ベトナム太陽光セカンダリー市場

 ベトナムの経済成長は、コロナの影響で停滞したものの、社会主義の良い点が発揮され、人口1億人弱と日本よりも少し少ない人口ですが、感染者は1,000人、死者35人(https://www.vn.emb-japan.go.jp/itpr_ja/corona_information.html)と日本の60~70分の1程度の影響にとどまっており、GDP成長率も前年同期比1.8%(年間で2から3%程度)と日本のマイナス5.7%(http://group.dai-ichi-life.co.jp/dlri/pdf/macro/2020/shin2005182.pdf)と比較してもコロナからの回復が早期に見込まれる国です。

  投資環境としても、ベトナム太陽光9.35USCのFITバブルも急拡しており、今年中の売電開始を期限としてFIT太陽光開発バブルも終了し、風力発電開発が活況となってきています。

一方で、系統容量不足による出力抑制も継続しているものの、日本同様稼働中の太陽光発電所を売買するFIT太陽光のセカンダリー市場も活発化してきています。

日本の商習慣だと信じられませんが、ベトナムは大企業でも元々、発電所の売却によるキャピタルゲインを想定したキャッシュフローを事業計画に盛り込んでおり、それにより急ピッチで事業規模、会社規模を急拡大しています。

事業規模が大きく開発のスピードも早いため、日本の商社、金融、電力会社などコンセンサスや保守的な説明を求めれる会社では、一部の会社を除きこのチャンスを掴めておらず置いてきぼりになっている状況です。

脱炭素の潮流と、コロナによる世界的な経済の縮小が今後始まることも予想される中で、利回り10%以上と環境と収益を両立するこのチャンスに日本企業も、もっと積極的に参画してはと思います。